韓国の学校で遠足や修学旅行が消えている現実。国民からは「教師個人になんでも押し付けるからだろ」と現在の教育体制に批判が殺到
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春の遠足・修学旅行がなくなる…教師たちの“刑務所リスク”のため
大田(テジョン)のある小学校は今月9日、「来月予定されていた6年生の卒業旅行を中止する」と保護者に通知した。学校側は「教師と生徒の安全確保がより重要になったため」と説明した。
同じ日、京畿道・城南(ソンナム)の小学校でも「1~4年生の現地体験学習は、学校内プログラムに代替する」と発表した。忠清北道・清州(チョンジュ)の小学校は保護者の同意を得て、1学期に予定していた学年別体験学習と6年生の修学旅行をすべて中止した。
今年の1学期、遠足や修学旅行を行わない学校が増えている。裁判所が現地体験学習中に起きた事故に対し、引率教師に懲役刑を科したことで、教師たちの間で体験学習に消極的な雰囲気が広まっている。学校や教師たちは、生徒の現地活動には支援人員が必要だと主張している。
10日、ソウル市教育庁によると、ソウル市内の小学校606校のうち、209校(34.4%)だけが今年「1日型」体験学習を実施予定だという。昨年は478校(78.8%)が実施していた。他の地域も同様の状況で、江原道では体験学習を通常通り実施する小学校は全体の52.4%にとどまる。残りの多くの学校は計画を変更・縮小し、10%は完全に中止した。全国教職員労働組合によると、光州広域市では小学校155校中、89校(57.4%)が体験学習を延期または校内行事に置き換えた。
教職員団体は、学校が体験学習に消極的な理由について「安全事故が起きた場合、教師が過剰な責任を負うからだ」と主張している。今年2月、春川(チュンチョン)地裁は体験学習中に発生した生徒の安全事故について、担任教師に懲役6ヶ月の刑を言い渡した。
これを受けて韓国教職員団体総連合(韓国教総)は教育部と教育庁に「教師の意思が反映されていない体験学習を強制しないでほしい」と要求した。世宗教師労組は学校に体験学習の全面的な見直しを求める公文書を送った。
体験学習を巡っては、校内でも対立が生じている。ソウルのある小学校の教師は「昨年、教師の提案で体験学習を中止したが、そのせいで校長が一学期中ずっと保護者からの苦情に悩まされた」とし、「今年も教師たちは反対しているが、校長は体験学習を復活させようとしていて対立している」と話した。
一方で、多くの保護者は子どもの体験学習を望んでいる。小学6年生の子を持つ保護者Aさんは「うちの子はコロナの影響で幼稚園の卒園式にも参加できなかったのに、修学旅行まで中止になってしまった」と話し、「大切な思い出を作るチャンスを何度も逃してしまって悲しい」と語った。
教職員団体「体験学習に代わる案を検討すべき」
教師たちは、校外での体験学習を安全に行うには支援人員の確保が必要だと主張している。ある公立学校の教師は「目的地に着いたらすぐに蛍光ベストを着て交通整理をするが、それでも制御できない瞬間がある」と話し、「一人で何十人もの子どもを責任持つのは本当に大変だ」と述べた。
これに先立ち、昨年、国会は関連法を改正し、「学校の安全事故予防や安全対策義務を果たした校長や教職員は、事故に対して民事・刑事上の責任を負わない」とする条文を新たに制定した。また、「教育監(教育長)は支援人員の配置に必要な行政的・財政的支援を行う」と明記された。ただし、この規定は6月21日から施行される予定だ。
しかし、教師たちはこれでも不十分だという反応を示している。チョン・スギョン初等教員労組委員長は「この法律でも事故予防の一次的な義務は学校にあるため、現場の不安は解消されないだろう」とし、「これからは体験学習を通じて得られる教育的な意味を活かす、別の方法を模索する必要がある」と述べた。
引用元記事:https://n.news.naver.com/article/025/0003433475











